心理的瑕疵とは
心理的瑕疵とは、不動産そのものには問題がないにも関わらず、住む人に心理的な抵抗や嫌悪感を引き起こす可能性がある欠陥のことを指します。
例えば、過去に自殺や殺人、事故死、孤独死、火災などがあった物件では、心理的瑕疵が存在すると判断されることがあります。
不動産売主は、買主に対して心理的瑕疵があることをきちんと説明する必要があります。
もし売主が心理的瑕疵が存在するにもかかわらず、その説明を怠った場合、買主は契約の適合性に問題があると主張することができ、それにより売買契約を解除したり、損害賠償を請求する可能性があります。
つまり、売主と買主の間でのトラブルや法的問題が発生する恐れがあります。
不動産の瑕疵(契約不適合)には3種類ある
不動産の瑕疵とは、心理的な問題以外にも「物理的瑕疵」「法律的瑕疵」「環境的瑕疵」という3つの種類が存在します。
以下では、それぞれの瑕疵について詳しく説明します。
参考ページ:心理的瑕疵物件|どんな種類のものが心理的瑕疵になるの?解説!
物理的瑕疵(契約不適合)
物理的瑕疵とは、土地や建物に見られる欠陥や損傷のことです。
例えば、建物では雨漏りやシロアリ被害、木材の腐食、水道管や排水管の損傷、壁のひび割れ、建物の傾きなどが物理的瑕疵に該当します。
また、土地では産業廃棄物の埋まっている場合や土壌汚染、地盤の問題なども物理的瑕疵となります。
物理的瑕疵は目視で容易に見つけることができる場合もありますし、リフォームや建て替えなどの対処方法も存在します。
そのため、他の種類の瑕疵に比べて比較的対処しやすいと言えるでしょう。
法律的瑕疵
法律的瑕疵とは、土地や建物の使用に制限があることを指します。
たとえば、土地の利用規制や建物の使用制限、近隣住民からのクレーム、建築基準法の違反などが法律的瑕疵に該当します。
法的瑕疵は、契約の違反になりかねない問題を含んでいるため、重大な影響を及ぼす場合があります。
買主は契約書や土地の利用規制、建築基準法などに注意を払う必要があり、不動産の売買にあたって専門的な情報やアドバイスを求めることが重要です。
環境的瑕疵
環境的瑕疵とは、周囲の環境が住む人に不快感や健康被害を引き起こす可能性がある問題のことを指します。
例えば、騒音や振動、異臭や排気ガス、放射能汚染、大気汚染などが環境的瑕疵に該当します。
環境的瑕疵は、住環境に直接影響を与えるため、住んでみないとわからないことが多いです。
買主は周辺環境の確認や調査を十分に行い、自身や家族の健康や安全に関わる問題を避けるために注意が必要です。